浪費しないコツについて、考えてみました。
Contents
消費と浪費と投資の違い
まず、浪費、というのはどういう意味でしょうか。
よくいう浪費と消費と投資の違いについては、いろいろな説がありますが、カンタンにいうと次のとおりです。
消費:生活していくために必要なモノ、サービスへの対価 お金=対価
投資:投じた以上のリターンを見込んで行われる資金投下 お金<対価
浪費:無駄遣い。必要ではないものに投じられた費用 お金>対価
こんなところでしょうか。
使われるお金が持っているイメージもこんなに違う
自然と書いてしまったのですが、末尾のところで、それぞれのお金の正確が現れていますね。
消費では「対価」。必要なものと現金を交換するイメージです。
一方で投資は「資金」。何かを始めるための元手というイメージです。これから、これを増やしていこう、というニュアンスが含まれます。
最後の浪費の場合は「費用」これは本来ネガティブな意味はないはずですが、費やす、という言葉はなんとなく、「費える」といった場合は「無駄に使う」というニュアンスがでてきます。
このように浪費というのは、無駄に使われること、本来必要なものでもない(消費)でもないし、それを投じることでさらなる豊かさを手に入れようという(投資)ものでもない、ということになります。
ここまでは、よくある話です。正論ですし、節約本や、自己啓発本をあされば3冊に1冊はでてくる話かもしれません。
ではなぜ、浪費してしまうのか
しかし、浪費にしたって、使っているのは本人です。
誰かが、無理やりその人を捕まえて、財布を奪って支払いを済ませたわけではないのです。
何かしら、その瞬間は期待するモノがあったり、必要に違いないと思って買ったことは間違いない。にもかかわらず、それは無駄になってしまった。
それはなぜでしょうか。
そこのところがわからないと、結局「必要感」(必要ではなく)に迫られて、また浪費を繰り返してしまうことになります。
衝動買いをなくすには
なぜ、いらないものを必要だと勘違いして買ってしまうのか、これをよく衝動買い、といいますね。衝動買いをしなくてすむためには、では、どうすればいいのか。
基本は衝動は時間の経過とともに必ず静まっていく、
という性質を知っておくということです。
これだけでいます。
よく、ほしいモノができたら、本当に欲しいかどうか一晩考えること、と言われていますが、これは人間の衝動は人一晩寝てしまえば大抵収まるということからくる経験の知恵です。夜中にネットオークションでほしいモノを見つけてしまったりすると大変です(;^_^A一晩寝たら終了してしまう、その前に誰かに競り落とされてしまう。これでやらかした浪費は数知れません。夜はオークションサイトをみない、というのも地味に効果があります。
一晩寝る以外にも、お金を使いにくいところに置いておく、というのも一つの手です。毎月、必要な分だけを手元に置いておく、余裕分は、財布にいれておくのではなく、銀行口座、もしくはすぐにはおろすことができない積み立て口座におく、なども効果的です。
クレジットカードが浪費しがちなのは、このハードルがないからです。限度額50万円のカードなら50万円が手元にあるのと同じこと。心理的なハードルが下がってしまうのです。
買いたいから買うのではなく、何度も困って初めて買う
そもそも買いたいから買うというのは実は本末転倒で、本来の順番は「困った」から買うです。生活をしていく上で、何かがなくて困ったことその蓄積がなんどもなんども積み重なってはじめて、その困りごとを解消するために「買う」という行為に繋がれば、これは立派な消費です。
それも一回困ったくらいでは再現性がありません。
その一回だけが特殊で、ほかにはこまらないかもしれない、その場合、買ってもそれは役にたちません。そして困ったら、まず代替できるものがないか探してみる。ほかのもので間に合うのなら、もし新しいものを買ってしまえば、役割が同じものが2つになってしまい「無駄」が生じます。
自己投資枠でしてしまう衝動買いをどう防ぐか
一方で、困ってはいないけれど、将来のために、もっと快適にするための「自己投資」だ、と考えて衝動買いを正当化する場合もあります。
特に人間は将来に対しては甘い観測を持ちがちなので、いまこれができないのはアレがないからだ、といって、そのアレなる物を手に入れればすべての物事がうまくいく、と考えがちです。それは確かに困っていることを解消してくれるかもしれませんが、消費とは違って、それだけでは解決しないのが投資枠です。
結論から言うと、この自己投資枠の浪費をあらかじめ予防するのはかなりの高難易度
投資の特徴は何かを買うだけではなく、それを使うこと、さらにいえば、使うことで外界になにかしらのインパクトを与え、それによって自分に対してポジティブなリターンを得ることが大前提です。
不満に期待を重ねて、モノを買ってみたところで、それが行動に繋がらなければ投資とはいえません。運動不足を感じて買った自転車、ゴルフクラブ、フィットネスの会員権、これらは行動やインパクトを与える行為に結びつかなければ、投資ではなく浪費です。
しかし、ここで押さえておきたい重要なポイントは「この投資枠の浪費」は支払った時点では確定していない未来の浪費候補だという点がです。
そして、これが、消費の失敗による浪費との大きな違いです。
つまり、投資と称した浪費は、支出した時点では投資であって、それを回収できなかったときに始めて浪費になるため
後々リカバリーが可能だということです。
これがシンプルですが、一番あたりまえで効果的な「浪費をしない方法」なのです。