閃光のハサウェイ キャラクター解説① ギギ・アンダルシア

閃光のハサウェイのヒロイン、ギギ・アンダルシアについて、映画を視聴した段階で、ネタバレなしでその人物像などを解説したいと思います。

劇場版『閃光のハサウェイ』公式サイトより:http://gundam-hathaway.net/character.html

Contents

ハウンゼンの麗人

ギギは冒頭のオープニングでハサウェイが登場するハウンゼンという最高級旅客機に登場していた女性です。容姿端麗で、ケネス・スレッグ大佐を含めて、ハウンゼンに登場する男性陣が入れ替わり立ち代わり彼女を口説きにやってくるほど。ハウンゼンは彼女自身が「よほどのコネがないと乗れない」というほどのハイクラスな旅客機で彼女はそんなハウンゼンの客席2席をリザーブしています。隣には誰も座っておらず、彼女のとなりにほかの客が座らないようにするためのもの。

閃光のハサウェイのキャラクターデザイン原案はマクロスシリーズなどでおなじみの美樹本晴彦さんですから、そもそもが麗人というにふさわしいキャラクターではあるのですが、それだけでなく、この冒頭15分のハウンゼンでのやり取りだけでも、このキャラクターがどれだけの並外れた美貌や魅力を持っているかをうまく演出しています。

しかし、ギギは美しいだけの少女ではありません。女性を口説くことに少なからず自身があったはずのケネス・スレッグ大佐を造作もなくあしらい、彼のステレオタイプな言説を鋭く切ってしてるところは、並外れた知性と勘の良さがうかがえます。

勘の鋭い少女 クエスとの類似性

勘の鋭い少女といえば、ハサウェイの周りでもう一人、12年前のシャアの反乱で出会い、散っていった少女クエス・パラヤの存在が挙げられます。彼女も人一倍優れた素質を持ち、シャアによってニュータイプとして見出されたあとはヤクトドーガやアルパアジールに登場するなど優れたパイロット特性を示しました。今回登場するギギは、パイロット特性こそまだ示していませんが、人一倍鋭い勘の良さと思ったことをなんでも口に出してしまう素直さは、かつてハサウェイがあこがれたクエス・パラヤに似たものを感じさせます。

しかし、最後までシャアが自分のことを利用しているとは疑うこともなく、散ったクエスと違い、ギギは男たちの欺瞞や嘘を鋭く見抜き、指摘してきます。それによってハサウェイはこの少女に危険と興味を感じるわけですが、人の嘘を見抜くほどの勘の鋭さが彼女を幸福にしたかというとそれは逆ではないかと思われます。

自分の生い立ちやこれまでの素性についてはまだ一切を語らない彼女ですが、その感性の鋭さのために傷ついてきたことは容易に想像されます。

ハサウェイの過去を揺り動かす

ハサウェイは彼女とクエスを重ねることによって、マフティーである自分とその自分のコアとなったシャアの反乱の記憶をオーバーラップさせていきます。なぜ自分は戦うのか、そして正しいと信じる道が、振り返ってみたときに、あの日の想いにこたえるものとなっているのか。

想いを素直に口にする彼女との出会いによって、男たちの封じ込めた想いが芽吹き始め、さらにそれは凍りついたハサウェイの過去をも溶かしていく。

http://gundam-hathaway.net/character.html

公式解説であるとおり、このギギという不思議な少女は単なる美しいヒロインではなく、ハサウェイを過去と対峙させる役割ももった役どころといえるでしょう。

ギギ自身の目的は

劇場版第一部の段階では、まだ謎の多いギギは、その行動の原理も目的もまだわかっていません。物語の序盤では彼女を構成する核はまだベールにつつまれたままです。

小説未読の私としては、おのあと物語のなかで彼女自身がハサウェイとの関係性をどのように整理し、未来に向かって進んでいくのかを見守りたいと思います。

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