このブログはシンプルライフログと題して、日々の生活のなかで学びとなった「経験・行動」「コンテンツ」「モノやギア」の記録をひとりでも多くの方に共有することを目的にお届けしております。
本なんて読む時間ないよ、とかどの本を読めばいいのかわからないよという皆様に、いいものだけを厳選して生活に取り入れることをモットーとする「モノ好きブロガー」の私がおすすめする「本棚に残す価値のある本」をレビューしていきたいと思います。
今日、おすすめしたい本はこちら
島地勝彦さんの『迷ったら、二つとも買え!』
シンプルライフログのコンセプトとずれるんじゃないの、という声が聞こえてきそうですが、これは単なる爆買いの勧めではありません。週刊プレイボーイの元編集長である島地勝彦さんが、美しいモノとの出会いは一期一会、赤にしよう青にしようかと迷うくらいなら、二つとも買ってしまえ!という人生訓なのです。
大学卒業後集英社に入社。以後長きにわたり『週刊プレイボーイ』編集者を務め、1982年に同誌の編集長に就任。「「週刊プレイボーイ」を100万部雑誌に育て上げた人物」(日経ビジネス「乗り移り人生相談」参照)として有名になった。その後『月刊プレイボーイ』『Bart』などの編集長を歴任した後、同社取締役を経て、1998年に子会社の集英社インターナショナルの社長に就任した。
ウィキペディアより
とはいえ、なんでも間でも買えばいいわけではなく、自分のアンテナにびびっときたモノ、審美眼にかなったものだけを、しっかりと選び抜いて、ためらいなく買え!という話なんですね。
子供のころから集英社に入っての編集者時代、発行部数100万部の週刊プレイボーイの編集長時代と、いつの時代も変わらぬ島地さんの痛快なまでの金遣い。すがすがしいと言ってよいのか、時代に恵まれた部分もあるかもしれませんし、個人がこれを真似たら大変なことになりますが、「お金を使うことではじめて知ることができる世界がある」ということもまた事実。
島地さんはこれを「知る悲しみ」と言っています。
ミニマリストやシンプルライフという言葉からは、極力お金を使わず、あるもので満足する、足るを知る、といったイメージがありますが、それはあくまでもいろいろ経験したうえで「自分にはこれが一番大切」とわかっていく、ある種のそぎ落としていく生き方ではないでしょうか
もちろん、知らなければよかった、ということは世の中には多々あります。ある種の贅沢もその中の一つではあるのかもしれません。しかし、それでも知っていることなら、自分の経験のなかで判断できるけれども、知らないということはジャッジのしようがありません。
自分には何が向いているのか、自分はどんなものが好きなのか、それは経験してみないとわかりません。モノや経験もそう。お金を払って経験したり手に入れたりできるものなら、迷っていないで、ビビッときたらさっさと買ってしまう。島地さんの人生哲学は、「できるだけいろいろな経験を積んだうえで」自分にとって必要なものだけ、その時々の状況に応じておいておきたいシンプルライフロガーにとって、実は欠かすことのできない、通過儀礼を示したバイブルといえるのです。
もし、モノも好きだけれど、ミニマルな生活やシンプルな生活に興味のあるかたは、ぜひ、この島地さんの強烈な人生訓、読んでみてください。迷ったら、買いです(笑)