モノ好きの人生論:自分へのご褒美は投資か浪費か。資産を削るオレオレ投資詐欺

みなさん、お金の使い方を考えるときに、消費、投資、消費の3つにわけて考えましょう、というお話ってきいたことないでしょうか。お金のセミナーや節約本、ファイナンシャルプランナーさんの本などを読むと結構高い頻度ででてくる言葉なのでご存じの方も多いのではないかと思います。

みなさんは、この言葉に対してどんな意味を持っているでしょうか。

消費:生活必需品への出費など生きるうえでなくてはならないもの

投資:自分に対してなんらかのリターンがあるお金の使い方

浪費:無駄遣い、ぜいたく

そんな理解をしている人も多いのではないでしょうか。そして物の本ではその多くが、問題は浪費を少なくすること。投資をできる範囲で増やすこと。家計簿をつけるときはなるべくこの3つを意識して支出を分類するとよい、なんていう話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

でもこれって難しくないですか?というのが本日のお話です。

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消費と一口にいいましても

例えば、鼻セレブのティッシュってありますよね、あのアザラシの可愛いパッケージで、普通の箱ティッシュの3倍くらいの値段がするやつ。あれって、消費ですか、浪費ですか、投資ですか?これは即答できますか?

ティッシュは普通に分類すると生活必需品ですが、あの高級感、肌触りはぜいたく品に分類されます。でも、それを使うことで、普通のティッシュだとごわごわして鼻が赤くなってしまう人が気持ちよく毎日を過ごせているなら、それは投資といってもいいのではないでしょうか。

おいおい、人によって違うっていう話かよ、と言われてしまいそうですが、半分はそうですが、半分は違います。

まず一つ大切なのは、一つのものを買うにも、その中に「消費要素」「投資要素」「浪費要素」が混ざっているということです。

生活必需品として考えられている食材や日用雑貨なども、価格帯は様々でなんでもいいものを使おうとすればお金がいくらあってもたりません。究極。ティッシュなんて街頭でもらうもので十分という方もいるでしょう。

また、鼻セレブを大した理由もなく、ちょっとかわいいから、買うとちょっとプチぜいたくしたみたいで気分があがるから買っているという人がいれば、それは先ほどの「鼻が敏感」という人とは違って「浪費要素」の大き目な支出といえるでしょう。

これを見誤ると、ティッシュは生活必需品だから「消費」で問題なし、といった錯誤が生まれやすくなってしまうのです。

もう一つの難しい点は「投資」と「浪費」の違いです

もう一つ難しいのは投資と浪費の違いです。よく自分にご褒美、明日の活力になるからこのプチぜいたくは投資、といった表現をみることがありますが、これは正しいでしょうか。明日になれば、消えてしまうような快楽にお金を使うのは投資ではありません。投資というのはあくまでも、自分にとって継続してリターンを与えてくれるものに対してお金を使うことです。

どういうことか申し詳しく解説していきましょう。

例えば、あなたが、毎日何かをするたび、使うたびに毎回不便や不快を感じていたとしましょう。いまあるもの似たいする不便感でもいいですし、あれがあったら楽になるのに、ということを感じる不便でも構いません。

ここで大事なのは継続して感じる不便や不快があるかどうかです。

もしそこで、お金を使ってこれを解決することができれば、「毎日感じていた不便が解消され、その効果はずっと継続します」これは継続的なリターンであり、私の考える投資です。

逆に、ウェブサーフィンをしながら見つけた広告で、「これほしい」「これがあったら〇〇のときいいな」と想像するような場合、それは浪費につながるお金の使い方になる可能性が高いといえます。

なぜなら、その不便や不快は実際に日常のなかで感じたものではなく、イメージの快楽だけで考えてしまっているからです。例えば、これがあったらこんなことができるのに、(高級なカメラがあればあんないい写真がとれるのに、とかこの資料があればこんないい絵がかけるのに)という妄想は、実は自分の頭の中にあるだけで、実際に自分のてもとにそのモノが来た時に、期待値通りの行動をする可能性は「毎日不便を感じている」時に比べて格段に低くなるのです。

賢明な読者の方はすでにお気づきと思いますが、これはあくまでも確率であり、個人の意思の強さにも左右されます。広告などで喚起されたプラスのイメージを膨らませて何かを買って、実際にそれを使いこなして夢をかなえる人もいるでしょうし、その場合、それは「結果」として投資と呼ぶべきものになるでしょう。

しかし、多くの人は(私を含めて)そこまで意思が強くありません。期待値を前借して、気持ちよくなってしまい、購入することでその欲望は満足されて実際に来たら実生活ではそれほど使わない。そういったことが多いのではないでしょうか。

もちろん、それが悪いというわけではありません。そういった傾向を理解したうえで、欲を叶える、自分の欲を大切にして、人生を豊かにする意味で浪費として楽しめばよいのです。

問題は、これからの時代は自己投資は大切だから、家計において投資枠は別枠。ガンガン自己投資しよう、といって日常のなかで継続してリターンを得られないことにお金を突っ込んでしまうことです。

浪費、投資、消費の考え方はわかりやすそうでいて

1つの支出のなかに投資要素、消費要素、投資要素が含まれているので、消費といっても注意しないと浪費する

投資と浪費の違いが付きにくく、つい「投資枠」で浪費を加速させてしまいがち

という2つの問題があります。

ここで間違えないためには何度も繰り返しになりますが「投資」とは「それをすることで(買う)ことで、日常的に継続して自分に満足を届けてくれるもの」への支出であり、それを見極めるコツは「毎日継続して、不便や不満、不快」を感じているかどうかということです。

毎日感じている不便や不快を解消するためにお金を使えば、その支出は、必ず毎日の自分を満足させてくれるリターンを運んできてくれるでしょう。

日用品のプチぜいたく、投資の姿をした浪費で大事な資産を減らさず、本当に必要な、そしていいものに囲まれて暮らすために以上の考え方が参考になれば幸いです。

※ちなみに、ぜいたく品の効果を否定するものではありませんし、浪費も大好きです。大事なのはこれは浪費だと自分でわかっていることです。たまにしかみないけれど、みると大きな満足が得られる有機ELテレビとか、PS5とか娯楽品については、日常的に継続してリターンを得られるものではりませんが、生活を彩る大きな豊かさだと思います。ですから、消費5:投資4:浪費1のように分配をきめて自覚して突っ込むことで人生はどんどん豊かになると思います。

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