大事な靴をダメにしないための、たったこれだけシンプル靴磨き

大切なことは、1週間に最低一度ほんの少量の靴クリームを塗る手間があるかどうかだ。クリームは生きている革に、必要以上の水分や汚れに対する抵抗力をつける。

購入した直後から1週間に一度ずつ、半年でよい。二十数回の手間暇を靴にかけられるかどうかで、継続できればその靴には、十分脂分がしみこむ。後の半年は(こまめに手入れをするにこしたことはないが)、2週間に一度で十分である

落合正勝『新版 男の服装術』より

落合さんが指南する靴の手入れはいたってシンプル。

購入すべきは、ブラシとクリームだけ。あとは、使い古しのTシャツの端切れとストッキングと歯ブラシ(私は意外とこのストッキングというが手に入れずらいのではとおもっていますが)

ブラシは「直径15センチ以上、とっ手が緩くカーブしている長方形のもの」

クリームは「英国王室御用達のメルトニアン・シュークリーム」

靴の手入れには、そんなにたくさんのものは必要はない。靴の手入れの条件は継続であり、継続ならばシンプルで使い勝手のよいものだけを集めればよい。シンプルであれば長続きしやすい。大切なことはシンプルと継続。人生と同じである。

と書かれていますが、メルトニアン・シュークリームは現在では販売されていません。このブランドをWIKIが引き継いだと言われていますが、その成分はかつてのものとは違っていて、すでに別物という話もあり、現在では、M.モゥブレイというブランドがかつてのメルトニアンにもっとも近いものをつくっているという話です。

落合流の靴磨きをご紹介しましょう。

0.シューキーパ―を入れる

1、Tシャツで靴全体を軽くこする

2、1本目の歯ブラシでコパの汚れを落とす

3、Tシャツの端切れを指に巻き、クリームを少量つける

4、その指先を軽く水に浸し、軽く塗りこめていく

5、2本目の歯ブラシで、コパに塗り込める

6、最後に靴底をTシャツで軽くぬぐい、3本目の歯ブラシで靴底にクリームを塗る

ここで小休止30分ほど待ちます。

7、新しい端切れで靴を軽くこする

8、ブラシで軽くブラッシング

9、ストッキングで多少強めに、余ったクリームを延ばす感じでこする

これでおしまいです。

一般に進められているワックスやクリーナーなどは使っていないですし、毎週のことだからか、靴ひもをとくようにも言われていません。

いたってシンプルで続けやすいですね。

私は、これを読むまでは、蝋成分の入ったツヤの出やすいクリームを結構な頻度で塗ってしまっていましたが、大切な靴にクラックができてしまいました。

それが原因かどうかは正直わかりませんが、皺がきつくはいるところだったのでクリームをたくさん塗った方がいいかと、重点的に塗り込んでいたりしたのがよくなかったのだと思います。

落合さんの本を読んでからは、クリーナーは使っていますが、それ以外の余計なものは(油性クリームやワックス)は使わなくなりました。乳化性クリームのみを塗って、30分きちんとおいてからからぶき、ブラッシングをすると自然なツヤがちゃんとでます。

落合さんも書いていますが、靴の手入れは靴に自然な「年齢を感じさせるため」にやるべきであって、いつまでも新品同様のつやつやにしておくためのものではないと思うようになりました。

クリーナで汚れをとります。

乳化性クリームの塗りたてはマットな風合い

30分たってから磨くとこのとおり自然なツヤがでます。

かかとやつま先などの屈折しない部分で、傷が気になったりする場合は、少量の油性クリームをつけることも効果的です。

油性クリームや乳化性クリームについては以下のサイトがよくまとまっていて勉強させていただきました。

関連記事

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク