お金を無駄に使わないために、後悔しないモノ選びの鉄則

育つものを使う

大事なモノやコトに集中する技術をシンプルライフハックと呼ぶとすると、自分にとって大事なモノを選ぶコトは、その一丁目一番地といえるかもしれません。

私にとって、その基準は単純です。

育つものを使うこと

時間がプラスになるモノ、と言い換えてもいいかもしれません。例えばパソコンは、育ちません。メモリを換装したり、ハードディスクを増刷すれば、性能は上がるかもしれませんが、それは別物のものと徐々に交換しているということであって、それ自体を育てているわけではありません。

パソコンそのものは、あくまでも時間とともに性能は落ちていき、いずれ買い替えなくてはなりません。だから、そういうものは必要最低限。自分が使う用途に対して必要十分の性能をもったものがあれば十分で、中古で済ませることもあります。

予算の許す限り、ハイエンドなものを、と考えることはありません。

一方で、時間の経過とともに育つものとは何でしょうか。

一つは万年筆です。

万年筆は使い続けることで、ペン先がその人の書き味にあわせてすり減っていき、使い手にぴったりの書き味へと成長していきます。

詳しくはこちらの書かせていただきましたのでよければご覧ください。

革製品

万年筆を別とすると、使い続けることで育つものといえばやはり革製品です。そのなかでもまず一番に考えるべきは

革は生きた素材であることを忘れてはならない。死に絶えることなく、いつまでたっても生き物のように、履く人と一体化するものである。

落合正勝氏は『新版男の服装術』のなかでサルヴァトーレ・フェラガモの次男、レオナルド・フェラガモの言葉として上記の言葉を紹介している。

生命があり、人の足を保護し、母なる大地を踏みしめる役割を担ってきたため、ヨーロッパでは、靴は昔から人体の一部と考えられ、魔術的な力を具えているとされた。(同書p97)

靴は大地と体が接するところで人間を支えてくれる大事なもの。革製品のなかでも予算の許す限りもっともいいモノを買うべきだと落合氏は言います。

革はまた、使い続けることで人の一部としてなじみ、時には傷つき、それが深い味わいとなって年輪のように刻まれていきます。時間とともに出た革の味は一朝一夕で出せるものではありません。時間がたてばたつほど、その価値を増すものこそ、いいモノをできるだけ早くそろえ、人生のできるだけ長い時間をともに過ごすべきです。

大事なものを長く使うためには、育つものへの投資が一番の近道なのです。

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