モノを整理する人のための3つの心得

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最初に、整理することは前向きな人生を歩む第一歩だと思う

ここでは、1年間で試してわかったものを整理するコツをご紹介します。モノを手放すことについては、先達がたくさんの書籍のなかで述べています。最近でもっとも売れた本では、近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」という本でしょうか。この本が画期的だったのは、手放すものの基準が「ときめくかどうか」という抜群にシンプルなものだったこと。理屈ではなく、感覚に訴える整理メソッドで、とくに新しかったのは、技術というよりも、モノを手放すうえでのマインドセットを変えたことではないでしょうか。

私も、この考えにはとても賛成です。モノを整理するうえで、大切なのはモノを手放すということは前向きな人生を生きるための大切なステップだと思うこと。捨てることへの後ろめたさをなくすることが大切です。これは先に述べたヘッドハントの例を考えてもらえば想像しやすいでしょう。

 

1.1人1役を徹底する

さて、たくさんのものを持っていても必ずしも充足に結び付くわけではないことは先に述べました。どんな状態がもっとも満足を得られるのでしょうか。

また、例えを交えて考えてみましょう。例えば、あなたがサッカー選手だったとして、野球のバットのコレクションを持っていたら、毎日は充実するでしょうか?答えはNoでしょう。これは多くの方が、イメージがつくと思います。では、野球のグローブが、毎日の試合で使い切れないだけあったとしたら、どうでしょうか?そもそも、毎日毎日、違う種類のグローブを使うでしょうか。それよりも、手になじんだたった一つのグローブを使い込み、自分になじんだ状態でつかい続けた方が、より愛着もわき、野球選手として充実したプレイをすることができるのではないでしょうか。大切なのは自分の目的と、モノを一対一の関係で結ぶこと。一つの目的のためには、一つのモノ。この関係が強固であればあるほど、モノと私たちの関係は充実します。

 

2.出番が決まったら、思い切って投資する

時計や靴、カバンなど、男性でも身の回りのガジェットはついつい増えていきます。そういうものを整理するときは、必ずそのモノの出番について考えてみましょう。これはどういうときに使うか。休日に出かけるとき、近所にふらっと出かけるとき、雨が降っているとき、それぞれのシーンで明確に出番があるもの以外は、手放しましょう。そのとき、できるだけ兼用できないかも考えてみます。私は、夏場に電車に乗らなくても済むような近所を歩くときと、ビーチリゾートなどに旅行に出かけたときに履くのはレインボーサンダルと決めています。このサンダルは一見普通のビーチサンダルですが手造りで、いつでも修理してもらうことでき、底の革は徐々に足になじむため、どんどん履き心地がよくなる優れものです。ビーチサンダルとしては高級品の部類に入りますが、近所を歩くときも歩きやすく気分がよくなります。こういうときに適当にかったゴム草履などを履かない。出番を決めたら、経済的な事情の許す限りで、質のよいものを1つ買う。無駄なものを買わないことで、結果的には安上がりになりますし、何よりもその場面で最高のモノを使うことができるので、充実度が高まります。

3.集めるという「目的」も1つなら自分に許す

そうは言っても人間は、いろいろなモノをため込みます。それに「集めることが目的なんだ」というコレクターの方もいるでしょう。モノを集めることで、見えてくることもありますし、なにがしかの意思に従って集められ、整然と陳列されたものを見るのは圧巻です。かくいう私も、非常に限定されたジャンルなのですが、ある種の万年筆をコレクションしています。それを見ることで、休息したり、英気を養うことができれば、それは人生の質を高めるうえで必要なものでしょう。それを否定するつもりはさらさらありません。それは「人生を充実させるコレクション」という目的に合致しているからです。

そうではなく、ここで問題にしたいのはかつて集めていたり、まとめて買ってはみたものの、日常的に触れることなく、「ただ持っていると安心だから」「何かに使うかもしれないから」ということで使われず、触れられず、捨てられずにいるコレクションやストックの方です。そうしたものを手放すことができないのは、単なる現実逃避です。これを持っていれば、いつかもっと素敵な自分になれるかもしれない。これを持っている自分はほかの人とはちょっと違うはずだ。そう思いたいだけなのです。よく考えてみれば、人が誰かの持ち物やコレクションに関心することがあるのは、それがその人の人生や人格と分かちがたく結びついていて、それを集めるプロセスやそのもっているものについての一過言をその人が持っているからこそ、尊敬するわけです。単に「お金を出して買いました。そんなに詳しくはありません」というのでは、人は見向きもしないでしょう。

人生をかける、人生を語る趣味のコレクションは1つだけ

そうでない中途半端なコレクションは、時間とお金の無駄。少し厳しいようですが、モノを手放すときにはそう思うくらいでちょうどよいでしょう。

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