長谷敏司さんの『BEATLESS』目下アニメも放映中ですが、どうしても原作を先に読みたかったものです。超高度AIが作り出した人類未到達物であるレイシア級hIE(アンドロイド)5機が爆発事故によって解き放たれ、そのうちの一機とレイシア級タイプ005レイシアと出会った少年が、そのアンドロイドの少女のオーナーとなるお話。
これだけ聞くと、単なるボーイミーツガールなわけですが、この話はそういう要素を含みながらも、「心のない機械」とそこにあるなにかを信じたい少年の物語として展開していきます。
人間を超えた存在である超高度AIによって生み出された彼女が、少年のそばにいることを選んだ理由は何か。主人公である遠藤アラトは道具として、責任のとれない彼女の代わりに「選択と責任をとる」ことを求められ、オーナーとなります。
レイシア級の残りのhIEとの戦いに巻き込まれる中で、彼はどんな何を選択させられようとしているのか。
機械に心が芽生えて、単に優しいだけのオーナーが世界を救う、なんて話にはならないと信じて、読み進めています。
いまのところ、その期待は裏切られてはいません。
AIブームにわき、シンギュラリティも間近ではないかと言われる現代において、ぜひ読んでおきたかった一冊。
これから少し寝不足が続きそうですが、読み終わったらまたレビューを書きたいと思います。