司馬遼太郎「関ケ原」を読みながら学級委員石田三成君を想う

司馬遼太郎さんの「関ケ原」を読んでいます。

まだ上巻ですが、人間模様が面白いですね。石田三成の正義感、事実を尊び正しいことと正しくないことをはっきりと分ける。

それは嫌われるだろうなと(笑)

完全に、学級委員キャラなんですよね。秀吉は先生でしょうか。

加藤清正くんはちょっとやんちゃですが、本当は秀吉先生のことがダイスキでたまらない。褒めてほしくてやんちゃ(朝鮮出兵の侵略行為をこの言葉で表現するのはよろしくない気もしますが、たとえです)するんですが、それを三成君は、先生に事細かに言いつけてしまいます。

もちろん、それは事実を事実として伝えただけ。

小西(行長)くんが本当は一番最初に解いた問題を、加藤君はあたかも自分がはじめて解いたように秀吉先生に報告したのに、学級委員の三成くんが「それを最初に解いたのは小西君です」と言ってしまったり。

そんなことをすれば加藤君が石田君を大嫌いになってしまうのは当たり前です。

私も昔はこの学級委員タイプだったので、石田君の心情はとてもよくわかります。

だった、間違っているし、正しくないし、ダメじゃん。

でも、それをやると、やばいのです。

正しいか正しくないか、嘘か本当か、というのは実は結構簡単な話で、2択です。つまり、人を真っ二つにしてしまうのです。

敵か味方か。

だから、正しいか正しくないかは別にして、好き嫌いとか、程度問題を適度に織り交ぜて、つながれる人を増やしていく方が社交的には賢いわけです。

その意味で、石田君は本当に不器用です。

石田君が生徒会長を決める関ケ原の戦いで負けてしまうのも当然だと思います。

でも、石田君にいわせると、彼は生徒会長になりたかったわけではなく、不正義な徳川君が生徒会長になることだけは正しくないから我慢できなかった、というでしょう。

そんな私欲のない石田君が私はやっぱり好きなのです。

関連記事

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク