3万円の靴を三度見送り、9万円の靴を購入することはダンディになるための賢い方法である。落合正勝『男の服装術』
という氏の言葉に従ったわけではありませんが、それまでリーガルの1万5千円くらいのビジネスシューズを履いていた私が、最初に購入したオールデンが、写真のモデル。(購入当時についての記事はこちら)ALDEN558モディファイドラストです。
2014年12月に購入したので、丸3年近くがたちました。1度、ヒールを交換し、次のヒール交換のタイミングでソール全体にラバーを張って、雨の日仕様にしていたんのですが、先日残念なことにクラックが発生してしまいました。
いま行っているシンプルな靴磨きにたどり着く前に、この靴ではだいぶ脂性のクリームやワックスを使ってしまったので、それが残って、逆に革を痛めてしまったのではないかと思います。
いまの靴磨きの方法こちらに詳しく書きましたが、は乳化性クリーム主体でワックスなども使わないいたってシンプルなもの。冒頭の落合正勝さんの本に書かれていた靴磨きの手順にならったものです。
最初から、この本の内容に沿って手入れをしていれば、と思わずにはいられませんが、どんな手入れをすればいいのか、しすぎたらいけないのか、ということ勉強させてもらったと思えばいい経験です。
左足のみ、もっとも曲がるストレスのかかる位置に、二か所も裂け目があります。
靴の修理屋さんに相談したところ、革をあてる補修をすることはできるが、まださほど深くはないので、いま直ぐに補修をすることもないのではないか、ということでしたが、ただ、こうなってしまった以上は当然もとには戻らないとのことです。
ショック。
しかし、これもまた、モノと長く付き合っていく過程で誰もが通る道。もちろん、経験しないにこしたことはありませんが、不具合がでたときに、すぐ捨てるのではなく、直したり折り合いをつけたりしていくのもまた、いいモノとの付き合っていくうえでの楽しさと考えたいものです。
ちなみに、イギリスのチャールズ皇太子の靴は、つぎはぎがしてあることで有名です。
使えるものは長く使う。なんでも直せるものは直す。安い靴だとそこまで思い入れもなく、また直すまでもなく新しいものを買えば、ということになってしまいますが、最初に思い入れて買った靴であれば、少し不具合があっても、直して使う方を選びます。
結果的に、長いスパンでみれば、支出も抑えられます。
つぎはぎもエイジング。いまは雨の日仕様の靴がこれしかないので、ちょっとローテーションから外せませんが、長期休みがとれたときには、なるべく早くに補修に出そうと思っています。これも一つのエイジング。いまから少し、楽しみになっています。