雑誌の本懐 ゲーテ『寵愛レストラン』

今日は、久しぶりに雑誌のゲーテを買ってしまった。

今時誰が読むんだろう(というか誰がこの雑誌に載っている記事広告の商品を購買できるのだろう)といういくらいハイエンド向けの雑誌なので、ほぼ敬遠していたのだが、今回が特集買い。

その名も「寵愛レストラン」である。

秋元康、小山薫堂、中谷英寿、見城徹

この4人が見つけたとっておきのレストランを紹介しあうという企画で、高級店から紹介制のバーや町場の中華までいろいろな店が紹介されている。

はっきりいってお金持ちの内輪の仲良しクラブのおじさまたちの行きつけのレストラン談義である。好みもわかれるし、最初に特集を見たときはうーんとなったのが正直なところである。

雑誌自体、石原慎太郎や郷ひろみ、エイベックスの松浦社長など、見城徹社長の昔取った杵柄で連載を回しているようなもので、これもそんな仲良しクラブで雑誌つくられても、と思っていた。

しかし、今回のように、完全に身内感全開でこられると、いっそのことすがすがしいというか、雑誌って本来これくらい我の強いものだったはずじゃないかと思えてきた。

編集長の世界観が強く押し出され、その個性が独特の世界観をつくるのが雑誌の醍醐味だ。その意味で、この雑誌は正しく見城社長のエゴ全開。だれが編集したかもわからない、小器用にまとめられた雑誌に比べて、よほど雑誌らしい雑誌だ。

誰が選んだかわからないような「〇〇グルメ」といった無記名の特集よりも、これだけこてこてのメンバーが選んで、主観全開で評価する店なら、ちょっと行ってみたいと思った。

でも、会員制だったり、高かったりでおいそれといけないところがみそなんではあるが。

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