
キャリアコンサルタントの面談対策で、大事なことの2つめを今日はご紹介したいと思います。
まず、面談のときに、クライアント役の方はかならず名前をいいます。これはなぜでしょうか?面談にリアリティを加えるため、このケースが単なる架空のものではなく、実際に存在する個人の事例だと思ってもらうため、という理由もあるでしょう。
しかし、私はそれだけでなく、クライアントとコンサルタントがラポール(信頼関係)を築くための大切なツールとして、わざと与えられていると考えています。
どういうことかというと、コンサルタントが面談の最中にクライエントの「名前」を呼ぶことができるように、です。
人は自分の名前に特別な愛着を持っています。一生でもっとも耳にする機会の多い名前であり、最も書く名前です。人はそんな名前を「呼ばれるとうれしい」のです。これは自分を振り返っても納得がいくのではないでしょうか。
たとえは、会社の上司があいさつのときに「おはよう」ではなく「おはよう〇〇さん」と言ってくれたとき、なんだかいつもよりちょっとうれしかった記憶はないでしょうか。
これは自分が相手からちゃんと認識されている、覚えられている、という承認と安心の感情から、くるものです。
試験でもこれと同様のことがいえます。
クライアントの基本情報として名前が提示されていることにはきちんとして意味があります。そのせっかくの情報を使わずに、15分のロープレの際に、一度も名前を呼ばないというのはあまりもったいないことです。(私は一度も呼ばずに終わったことが何度もあります、実に失礼だし、もったいないことをしました)
「もう少し詳しく話を聞かせてもらえますか?」
ときくときに
「申し越し詳しく話を聞かせてもらえますか?〇〇さん」
とクライアントの名前をつけてあげましょう。そうすれば、相手に対する「受容」を表現することができます。前回も反省を込めて書きましたが、これは形から入る、ということではありません、自分が受容できていると思っていても、それが相手に伝わらなければ、面談の場面ではまったく意味がないのです。そして、おそらく試験官もだからこそ、形をきちんとみているのだと思います。
キャリアコンサルタントとして面談をする際にはしっかりとクライアントの名前を呼ぶ。
基本中の基本とえいば、それまでですが、外と、最初の自己紹介や情報提供の際に、名前を聞き漏らしたり、忘れてしまったりするので、要注意です。