寝台車 あけぼのに泊まろう!小坂レールパーク道中記

毎年、必ず1度は、男ともだちとあまり人がいかないようなところに行くことにしています。

最初こそ、大学の同期で箱根の温泉でまったりする、というアンニュイな企画だったのですが、翌年に廃村に泊まったのを皮切りに、次の年は東京の離島、式根島で海中温泉をたのしむというマニアックな方向に舵を切っていくことになりました。

そして、今年はブルートレインあけぼのに泊まることに。

とはいっても、すでに運行を終了しているあけぼの。泊まるのは秋田県の小坂レールパークに動態保存されている車両です。

羽田から飛行機にのって、動かない(実際はちょっと動くんですが)寝台列車に泊まりにいくという奇天烈な旅となりました。

飛行機に乗って秋田までいって動かない寝台車に泊まる、というキテレツ斎さまもビックリな企画に集まった大学同期5名は、すでにこうした企画も4回目とあって慣れたものです。

当日まで寝る場所と飛行機しか決まっていないことを誰一人疑問に思わず、早朝の羽田空港に集結しました。

天晴れを通り越してやや怖いです。

誰もが今日は寝台車に泊まるんだヨナー、ということだけわかっている状態。外資的に言うとそれ以外については何もアグリーしていない。にもかかわらず一泊2日の旅行にフルコミットするのですから正気の沙汰とは思えません。

今日行くのどこだ?秋田か。という会話がすでにおかしいのですが、誰も指摘しない。この状態は大館能代空港でレンタカーを借り、目的地を入力するそのときまで続きました。

しかし、目的地の小坂レールパークにいくには早すぎます。何せチェックインは17時。大館能代空港についたのは10時です。

しかし、ここからミラクルがはじまります。

一人の同期がオレ、修学旅行でこの辺来たんだよ、という驚くべきカミングアウトから、そのときグッときたという鉱山跡地の見学に突き進むことが満場一致で決定。きけば、鉱山跡地をテーマパークにしたが不人気で、それすら閉めて出直したという史跡の見学です。

のっけから本会の趣旨を踏まえたナイス珍スポット。

この鉱山見学により、ここ小坂が日本有数の鉱山の町であり、それを中心に発達した鉄道、潤沢な資金を投じて整備された町並みなど、見所が次々と現れ、旅は予想を超えて知的な方向へ転がっていくことになりました

Contents

鉱山見学

40分坑道を散策する地底探検。センターオブジアースもびっくりなガチ鉱山の坑道で、中は寒いくらいに涼しいのですが、いかにせん長い。ゆっくり歩くと1時間くらいかかる坑道見学となります。鉄道保存会の皆様のツアーとかち合ったのですが、彼らがいなければ男6人でもかなり怖いくらいのガチ洞窟でした。

小坂レールパーク

本日のメインイベント、が。敷地自体は広大なのですが、見どころは30分もかかりません。

あけぼのは水回り以外は当時のままの姿で、保存状態もよく、チェックイン前にはディーゼル車にひっぱられて少し動きました。

あけぼのはB寝台だったのですが、保存状態もよく快適でした。

水回りは使えないのですが、ホームに横付けされていて、そこの駅舎にトイレやシャワーがあるので問題ありません。

22時消灯というのがちょっと早いかなと思いましたが、開放B寝台で酒盛りをしていたら、すぐに眠くなってしまい、結構早めに寝てしまいました。

小坂レールパークあけぼの宿泊 翌朝

翌日は快晴。

朝になると、列車のアナウンスとともに、電車が走っている音を放送で流してくれるので、横になっているとまるであけぼのが走っているかのような気分になります。

鉱山事務所見学

翌日、鉱山で財を成したお会社様の旧鉱山事務所が記念館になっている(しかも半額で入れる)ということで、行ってみることに。330円の入館料が165円になるという律儀すぎるチケットをもらい突撃しました。「赤坂にあれば迎賓館だ」と言わしめた瀟洒な建物でとてもきれいでした。

七滝

十和田湖に行く途中の道の駅の目の前にある滝。滝つぼのほんとうに傍まで行くことができ、圧巻。これほどの景観が、しれっと配置されている小坂の奥深さに感動。

十和田湖

美しい湖畔ににぎわう観光客、高村幸太郎の彫刻。ただし、もともと観光地に来たわけではない我々にはいまひとつピンとこず。でも綺麗でしたね。

秘湯探検

そして最後は奥奥八九郎温泉探し。これは秘湯として結構有名らしいのですが、ナビでもよくわからず、かなり細い山道(対向車がきたらアウト)を上ること20分~30分。突然道のわきに温泉が湧きだしているではありませんか。

しかし、残念ながら立ち入り禁止。入浴している写真などもサイトで観たことはあったのですが、それから変わったのか、そもそも別の場所だったのか。

秘湯に入ることはかないませんでしたが、男旅の締めくくりとしては大いに盛り上がった珍スポットでした。

やはり、男旅は適当にはじめ、流れに任せるがよろしいと痛感した一泊2日でした。

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