AIブームで見ておきたいおススメ映画『イヴの時間』

アマゾンプライムで久しぶりに映画を観ました。

アンドロイドと人間が共存する社会で、「ロボットと人間を区別しない」という不思議なルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」。そこでは普段無機質なアンドロイドが人間のように振る舞い、人間たちとかかわる、そんな不思議に空間を舞台にしたお話です。

あらすじ(劇場版DVD アマゾン紹介より)

ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。彼らは“ドリ系”(※Android Holic=アンドロイド精神依存症)と呼ばれ、社会問題とされるほどである。高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。

モノとしてアンドロイドを扱うことが一般的で、アンドロイドと心を通わす人間を「イタイ」対象としてさげすむ風潮すらある社会で暮らす、家庭用のハウスロイド「サミィ」とそのマスターの高校生「リクオ」

SF,アンドロイド作品にありがちな派手なアクションや血なまぐさい陰謀などとは無縁の本作。

どちらかといえば人間っぽいアンドロイドと、後悔や憎しみなどで凝り固まって、どちらかというとロボットのように固くなな人間を対比的に描いている点が、この作品のとても見せ方の上手なところです。

自分が知らないところで、サミィがイヴの時間の常連になっていることに最初は腹を立てるリクオですが、彼女が自分のために、おいしいコーヒーの淹れ方を学ぼうとしていたり、彼がやめてしまったピアノを一生懸命に練習していることを知ったりするなかで、少しずつ、アンドロイドと人間という壁を越えて、彼女を自分にとって大事な存在として認識していくようになります。

また、徐々に感情を表に出すようになったサミィが、リクオのいないイヴの時間で「ナギさんはリクオのことわかってないの。私の方が付き合い長いんだから…。」というシーンはこの映画屈指のほほえましいシーンです。

どんな自分でも受け入れてくれる場所、人間とロボットが区別なく集う場所はとても「人間的」な場所として描かれます。ストーリーをドライブさせるためだけに、登場人物が無駄に傷つけられたりするストーリーが好きではないので、その点、この作品は最後まで、気持ちよく視聴できました。

最近、ちょっと映画見て泣いてないな、という方にもぜひおすすめの良作。いまなら(2017年12月1日)アマゾンプライムで無料でみられます。

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