これは「情報の整理」ともかかわってきますが、カタログスペックなどを読んで、「ふーん」と思うだけでなく、そのなかでもっともらしく書かれている単語についてちょっと調べてみるだけで、自分が誤解していたり、勘違いしていたことが結構でてきます。
みなさんも、「知ってるつもり」の単語を調べてみると、きっと面白いと思います。では、今回の事例ということで、G-STEELのカタログスペックについてみてみましょう。
G-STEELのカタログスペックの抜粋
- 耐衝撃構造(ショックレジスト)
- 無機ガラス
- ネオブライト
- 20気圧防水
- ケース・ベゼル材質:樹脂/ステンレススチール
- 樹脂バンド
- タフソーラー(ソーラー充電システム)
- 電波受信機能:自動受信(最大6回/日、中国電波は最大5回/日)
カシオ商品サイト:http://products.g-shock.jp/_detail/GST-W110-1A/ より
今回、取り上げるのは「20気圧防水」「タフソーラー」「自動電波受信」です。
20気圧防水
20気圧防水というのはどれくらいすごいのでしょうか。
よく10メートル潜るごとに1気圧増加する、という知識から、200メートル潜れるんだスゴイ!という勘違いをする方がいるいると思いますが(私もそのような勘違いをしていました)それは誤解です。
まず、地上が1気圧ありますから、20気圧というのは水深190メートルです。
また、20気圧というのは静的な状態に置いた場合で、それだけの圧に耐えられる、ということであって、腕につけて、水深200メートル(190メートルであっても)を泳ぎ回って耐えられる、という評価ではないそうです。
水深200メートルを潜るのであれば、200メートルの防水機能がついた時計を買うべき、というのが防水時計の常識。詳しくは日本時計協会のHPなどを見ていただくと詳しく乗っています。
では、20気圧防水というのは実際どの程度のものなのでしょうか。
以下は時計協会のHPからの引用です。
20気圧防水
水上スポーツ(水泳・ヨット・つりなど)及び素潜り(スキンダイビング)をされる方にお使いいただけます。飽和潜水用や空気潜水用に使用しないで下さい。
一般社団法人日本時計協会サイト http://www.jcwa.or.jp/time/qa/qa08.html より
ちょっと難しいですね。
飽和潜水と空気潜水がなんだかわからないと、結局のところ何をしていいのかわかりません。引用が多くなり恐縮ですが、それも調べてみました。
いずれもWeblio辞典さんからの引用です。
飽和潜水用防水
ヘリウムなどの不活性ガスと酸素から成る高圧混合ガスを呼吸気体として用いる深海潜水で最低200mの潜水に耐える性能。
検査方法と要求事項は【JIS B 7023潜水用携帯時計及び、ISO6425ダイバーズウオッチ追加規定A】で規定している。
空気潜水用防水
圧縮空気を呼吸気体として用いる浅海潜水で最低100mの潜水に耐える性能。検査方法と要求事項は【JIS B 7023潜水用携帯時計及び、ISO6425ダイバーズウオッチ】で規定している。
つまり、空気潜水は100M程度、飽和潜水は200M程度の深度までの潜水と考えてよいようです。
一方で、
「素潜り」といった場合、程度はいろいろあると思いますが、一つの目安として、ウィキペディアで、5M程度もぐることは難しくなく、十分な訓練の結果20~30M潜れるものもいる、とのこと。
シュノーケリングや素潜りを一般人がしている分には20気圧防水で問題ないと考えてよさそうです。
20気圧防水とはいえ、例えば、シュノーケリングをしながら、スイッチ類を押すのは避けた方がよく、お風呂もNG。
お風呂については水深や水圧云々ではなく、温度の急激な変化によって、時計の内部に結露が生じる可能性があるためです。
ちなみに、20気圧防水のほかに、「生活防水」という言葉もよく聞きますが、これは汗や雨の水滴が飛んできても大丈夫、というレベルで、水につけたり、水仕事をしたりといったことは想定されていないので注意が必要です。
私は完全にこの「生活防水」という言葉を「日常生活を送るなかで水に浸かるシーンがあっても大丈夫」という意味に誤解していました。
時計をお風呂につけてしまうこともあり、よく無事だったと思います。ご存知のことばかりだったかたも多いかもしれませんが、単語の意味を追っていくと、いろいろな発見がありますね。
とはいえ、G-STEELは「生活防水」ではなく「20気圧防水」。
日常生活で使う分にはまったく水気は気にしなくてよいようですが(ただし、だからといってお風呂につけていってはダメ)200M(もしくは190M)潜れるということはない、ということです。
さて、次はタフソーラーについて
コメント
最近新しいタイプの時計がでたようで、私も知らなかったのですが、
従来の時計だとワールドタイムは標準時刻が固定です。
例えばロシアの場合はよく標準時刻が数年に1度と変わるようで、ロシアに時刻合わせるとズレるようです。
その点を解決したのがスマホリンク機能で、スマホ経由で時計の補正ではなく、時計の設定をアップデートするのでワールドタイムの時計としては理想かと思います。
まぁ私は海外へ行かないのでシーレーンの時計で十分ですね。大きくて見やすい所が好きです
教えてくださりありがとうございます!スマホリンクとはまた、すごいですね。私も海外にはほとんどいきませんし、いくとしたらハワイですが、しかし、これ、電波入るのだろうかとちょっと調べたときの内容をまとめた投稿でした。こうして新しいことを教えていただけると、とても新鮮です。ありがとうございました。